基調講演1
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有北いくこ氏 NPO法人 ままとんきっず 理事長 演題: 【こどもにやさしい街は、みんなにやさしい街】 青山学院大学文学部中退。出版社勤務を経て、結婚。3児を生む。 子育て中に地域のおかあさんたちと情報誌作りを始め、「ままとんきっず」を立ち上げる。 情報誌・タウン紙発行、講演会、イベント、子育てサロン・電話相談・メール相談、ネットワーク、調査研究、 委託事業などの子育て支援活動を続けている。 2002年7月、法人化。 |
■メッセージ■ 今まで、「子連れにやさしい街は、みんなにやさしい」をコンセプトに活動してきました。 そして、今後は子育てをしやすい町からもう1歩踏み出して、子どもが自由に安心して育っていける町になるにはどういう視点が必要なのかを、考えていきたいと思います。 子どもから様々な遊びの場を奪ってしまったこの50年、親、大人中心のまちづくりではなく、 子ども中心のまちづくりへ考え直す時期に来ているのではないか。 それが次世代への応援であり、人を育てることにつながり、少子高齢化への長期的な対策ではないかと思います。 |


| 1/なぜ、自分たちは活動をはじめたのか。 今からずいぶん前、まだ私の子供が小さかった頃、親子連れで街をあるくのには、風当たりが強かったのが現状です。 親子連れで出かけるには、誰か他の大人が一緒に行ってくれないと、荷物も持てず、トイレにも行けないのが現状でしたので、それらを解消するために、まずは第一歩の活動として情報誌の発行をはじめました。皆さんの意見を聞きながら改善を行って、今月でvol.72の発行となりました。 現代は、大人の都合が優先している社会です。1994年に、日本は子供の権利条約に加盟していますが、まだまだ意識的には低いのが現状です。ままとんきっずでは、この権利条約を読み解く会等も設けて、意識の向上に努めています。 2/やさしいまちづくり、行政の取り組み 1:ベビーカーを折り畳まずに乗れるバス 現状「ベビーカーで街に出るということ」 ベビーカー、中でも日本のベビーカーは、親のために作られている(コンパクト、軽量設計)なので、子供にとっては危ないことが多々有ります。 ベビーカーは、子供を乗せて移動するだけでなく、子供の世話に必要な荷物(オムツ等)が山ほど乗せてあります。また、兄弟がいる場合はちょっと大きい子供も乗ったりするので、かなり危ない個団体の状態になり、不安定なバランスの中、親は常に安全への見通し、周囲の人々へ対しての気苦労と気兼ねが伴います。 改善「ベビーカーを折り畳まずに、バスに乗ることができるようになる」 ベビーカーをたたまずに、開いたまま乗せることができる市営バスが、全国ではじめて横浜市でできました。 実は、バスに子供とベビーカーを乗せるのは、非常に危険が伴います(急ブレーキでは、特に大変!)。しかし、たたむと時間がかかりまわりの方々に迷惑がかかるため、子育てをしているお母さんの1割が、実際にはベビーカーを開いたまま乗車しています。そこで、横浜市ではベルトでベビーカーを固定する形で、たたまないまま乗っても大丈夫という形にすることにしました。 その頃から、バスでは、席をゆずってもらったら、お礼を言うルールを行政が作りました(ベビーカー連れにはルールを守れないのではないかという懸念があったため。これは、ママ達が信用されていないことになり、さみしい限りです!実際は、皆さん自然とお礼をいました)。 2:三世代集結イベントでの「まちづくりヒアリング」開催 「たまたま子育て祭り」という親子孫の三世代がイベントを今年の9月に行いました。都市計画マスタープラン多摩区構想検討委員会が主体となったイベントで、ままとんきっずも参加。たまたま、子育て中のママさん建築士さんと知り合いになり、彼女がイベントの委員会に入ってくれたことをきっかけに、まちづくりへのアンケートができないかと検討を重ねることとなりました。結果、当日は、「親子を対象としたまちづくりのヒアリング」という形で情報を収集を行いました。結果は資料の通りです。 3:子連れでタウンウォッチ まちのバリア解消 川崎市、武蔵小杉駅周辺にバリアフリー化が検討され、実際に街を歩いて目で見て確かめようと、「まち歩き・駅歩き点検」が行われました。身体障害者の方、高齢者の方、商店街関係者、鉄道、バス、タクシー事業者、道路担当等から細胞される交通バリアフリー基本構想策定委員会と、ベビーカー持参の若いお母さんを含む市民の方々皆さんで町や駅を点検して回りました。 3/提言 子育て中の問題については、現在子育て真っ最中で様々な問題を抱えていても、その大変な時期は数年のことで、我慢すればその時期が過ぎてしまうので、声を挙げる人たちが少ないのが現状です。これは、あえて声を挙げるべきです。現場では、個人的にお母さんが働きかけて役所に授乳室を設けさせた話もあります。 少子化の今、子供が増えていくことは、地域の活性化にとても重要です。子供も高齢者も大切にする社会に、明るい未来がくると信じています。それから、妊婦さんも大切にされてしかるべきですけれど、なかなか認識されていませんね。 親が相続税を払えず、土地を相続できない人が多くいます。その土地を緑として残したくても、結果的にマンション等の高層建築になってしまい、緑がどんどん減少しています。実際、ある保育園の隣の緑地も、マンションになってしまいました。緑を残すために、子供の育ちを豊かにするために、相続税の廃止を要望します。 「子供の育ち」を無視した都市計画が、現代は多いと思います。大人は「子供の遊び」の重要性を考えていません。街、村が都市化するにつれて、精神状態が悪化します(国の高校生へのアンケート結果で明るみに)。地域コミュニティーがなくなり、子ども達が独自の群れを作って遊ぶことが少なくなると、未熟な精神のまま大人になって、親になってから虐待等が増えてきます。その心理状況から、心の病気をかかえた母親達が増えてきていますので、街が利便性と、心の育ちは相反するものだと思います。 便利はもちろん必要です。しかし、それと平衡して、子供がのびのびと安心して遊べる街づくりが必要です。 |